「贈り物をするとき、どんな言葉を使えばいいの?」と不安になったことはありませんか?
特に目上の方や取引先、義実家などにプレゼントを渡すときは、言葉づかいひとつで印象が大きく変わります。
実は、「品物そのもの」よりも「渡すときの一言」のほうが、相手の心に残ることも少なくありません。ほんの少し表現を工夫するだけで、やさしくて丁寧な印象を届けることができるのです。
この記事では、謙譲語がよく分からない初心者の方でも安心できるように、基本から丁寧に解説します。「言葉づかいに自信がない…」という方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
さらに、「間違えたらどうしよう」「失礼にならないか心配」という不安にも寄り添いながら、実際の場面でそのまま使える表現をたくさんご紹介していきます。読むだけで自然と敬語力が身につくよう、できるだけわかりやすい言葉でまとめています。
贈り物をするときに謙譲語が必要な理由

贈り物は「気持ち」を伝える大切なコミュニケーションです。ただ、言葉づかいがカジュアルすぎると、せっかくの好意が軽く見られてしまったり、相手に気を使わせてしまうことがあります。
謙譲語は、自分の行動をへりくだって表現する言葉です。「差し上げる」「お届けする」などの表現を使うことで、相手への敬意をさりげなく伝えることができます。
特に以下のような場面では、謙譲語を意識すると安心です。
・目上の方への贈り物
・会社の上司や取引先への手土産
・義両親や親戚へのお中元・お歳暮
・お礼やお詫びの品を渡すとき
・初めて訪問する相手へのご挨拶の品
言葉を少し変えるだけで、ぐっと上品な印象になりますよ。「失礼がないか不安…」という気持ちを、そっと支えてくれるのが謙譲語です。
また、謙譲語を使うことで「この人はきちんとしている」「信頼できそう」という安心感を与えることもできます。ビジネスだけでなく、プライベートな場面でも役立つ大切なマナーのひとつです。
よく使われる「贈る」の謙譲語一覧

まずは基本となる言葉をしっかり押さえましょう。
| 普通の言い方 | 謙譲語の言い方 | 使う場面の例 |
|---|---|---|
| 贈る | お贈りする | 書面・フォーマルな場面 |
| あげる | 差し上げる | 口頭での丁寧な表現 |
| 渡す | お渡しする | 手渡しの場面 |
| 届ける | お届けする | 郵送・宅配のとき |
「差し上げます」は一番よく使われる安心表現なので、迷ったらこれを選ぶと失敗しにくいです。
また、「ご用意いたしました」「お納めください」「ささやかではございますが」などの表現も、贈答シーンでよく使われる言葉です。無理にすべて覚える必要はありませんが、少しずつ慣れていくことで言葉の引き出しが増えていきます。
最初は短いフレーズから練習し、慣れてきたら長めの丁寧表現にも挑戦してみてくださいね。
シーン別|すぐ使えるやさしい例文集

ここでは、実際にそのまま使える例文をご紹介します。声に出して練習してみるのもおすすめです。鏡の前でゆっくり話す練習をすると、本番でも落ち着いて伝えられるようになります。
目上の方に贈るとき
・「ささやかではございますが、お気持ちとしてお贈りいたします。」
・「心ばかりの品ではございますが、お受け取りいただけますと幸いです。」
・「日頃の感謝の気持ちを込めまして、お持ちいたしました。」
・「ほんの気持ちではございますが、感謝のしるしとしてお届けいたします。」
少し格式の高い表現で、きちんとした印象を与えられます。
会社関係(上司・取引先)への手土産
・「ささやかですが、お土産をお持ちいたしました。」
・「心ばかりの品を差し上げたく存じます。」
・「どうぞ皆さまでお召し上がりください。」
・「お忙しい中恐縮ですが、よろしければお納めください。」
ビジネスシーンでも使える、安心感のある言い回しです。
親しいけれど丁寧に伝えたいとき
・「ほんの気持ちですが、よろしければお使いください。」
・「ささやかですが、感謝の気持ちです。」
・「いつもありがとうございます。よろしければ受け取ってくださいね。」
・「お口に合うと嬉しいです。どうぞ気軽に受け取ってください。」
堅苦しすぎず、やさしい雰囲気を大切にできます。
つい間違えやすいNG表現と注意点

丁寧に話しているつもりでも、実は失礼に聞こえてしまう言葉があります。少しの違いで印象が変わってしまうため、よくある間違いを事前に知っておくことが大切です。
よくある注意ポイントはこちらです。
・「あげさせていただきます」→ 過剰敬語になり不自然
・「つまらないものですが」→ 最近は自己卑下が強すぎると感じる人もいる
・「もらってください」→ 命令調に聞こえる可能性あり
おすすめの言い換え方はこちらです。
・「心ばかりの品ですが」
・「ささやかではございますが」
・「よろしければお受け取りいただけますと幸いです」
少し表現を変えるだけで、やわらかく好印象に伝えられます。不安なときは、シンプルで丁寧な言い方を選ぶのが安心です。
女性向け|やさしくて上品に聞こえるコツ

女性らしいやわらかな印象を出したいときに意識したいポイントをご紹介します。
・クッション言葉を使う
「よろしければ」「もしよろしければ」「お口に合えば幸いです」など
・語尾をやわらかくする
「〜でございます」「〜いただけますと幸いです」「〜でしたら嬉しいです」
・表情も大切にする
笑顔と落ち着いた声で伝えると、言葉以上に好印象になります。
緊張しやすい場面だからこそ、ゆっくり話すこと、相手の目を見ること、丁寧にお辞儀をすることも大切です。言葉と態度の両方で、思いやりを伝えていきましょう。
男性向け|やさしくて上品に聞こえる話し方のコツ
男性が贈り物を渡す場面では、落ち着いた話し方とシンプルで誠実な言葉選びが、より上品な印象につながります。
意識したいポイントはこちらです。
・ゆっくり落ち着いて話す
・声のトーンを少し低めに保つ
・言葉数は少なめでも丁寧さを意識する
男性向け|そのまま使える会話例会話例①:上司へ手渡す場合
A:
「本日はお時間ありがとうございます。ささやかではございますが、お礼の気持ちとしてお持ちいたしました。」
B:
「わざわざありがとう。」
A:
「とんでもございません。どうぞお納めください。」
会話例②:取引先へ手土産を渡す場合
A:
「本日はお打ち合わせのお時間をいただき、ありがとうございます。心ばかりのものではございますが、お持ちいたしました。」
B:
「お気遣いありがとうございます。」
A:
「皆さまでお召し上がりいただけましたら幸いです。」
会話例③:義父母へ贈り物を渡す場合
A:
「いつもお世話になっております。ささやかな品ではございますが、感謝の気持ちです。」
B:
「ありがとう。」
A:
「どうぞご無理なさらず、お好きなタイミングでお召し上がりください。」
ぶっきらぼうに聞こえないための基本ポイント・クッション言葉をひとつ添える(「もしよろしければ」など)
・語尾を柔らかく終える(「幸いです」「嬉しく存じます」など)
男性がやりがちなNG敬語と改善例
・「これ、どうぞ」→「心ばかりの品ではございますが、お納めください」
・「受け取ってください」→「よろしければお受け取りいただけますと幸いです」
宅配・郵送で贈る場合のメッセージ例

品物を直接渡せないときは、メッセージカードやメールを添えると、気持ちがより伝わります。文章があることで、相手に温かい印象を残すことができます。
メッセージカードの例文
「ささやかではございますが、日頃の感謝の気持ちを込めてお届けいたします。どうぞお納めください。季節の変わり目でございますので、どうぞご自愛くださいませ。今後とも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。」
メールでの例文
「本日、心ばかりの品をお送りいたしました。お手元に届きましたら幸いです。まだ寒い日が続いておりますので、どうぞお身体を大切になさってください。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」
よくある質問(FAQ)|贈り物の謙譲語Q&A

Q1. 謙譲語と丁寧語の違いは何ですか?
A. 謙譲語は「自分の行動をへりくだる言い方」、丁寧語は「言葉自体を丁寧にする言い方」です。贈り物をするときは、謙譲語を使うとより丁寧な印象になります。
Q2. 「差し上げます」と「お渡しします」はどう使い分けますか?
A. 一般的には「差し上げます」がより丁寧でフォーマルです。直接手渡しする場面では「お渡しします」も自然です。場面に応じて使い分けるとよいでしょう。
Q3. 親しい相手にも謙譲語は必要ですか?
A. 必ずしも必要ではありませんが、改まった場面や感謝を伝えたいときには使うと好印象です。相手との関係性や雰囲気に合わせて、無理のない範囲で取り入れましょう。
Q4. 手紙を書くときも謙譲語を使ったほうがいいですか?
A. はい。手紙やメッセージカードでは、謙譲語を使うとより丁寧で気持ちが伝わりやすくなります。文字として残るからこそ、丁寧な表現がおすすめです。
Q5. 失礼のない無難な言い方は何ですか?
A. 「心ばかりの品ではございますが、お受け取りいただけますと幸いです。」は、多くの場面で安心して使えます。迷ったときはこの表現を覚えておくと便利です。
Q6. のしや包装と言葉づかいは関係がありますか?
A. はい。包装がきちんとしているほど、言葉づかいも丁寧にするとバランスがよくなります。見た目と言葉の印象をそろえることで、より上品な印象になります。
Q7. 緊張してうまく話せないときはどうすればいいですか?
A. 事前に短いフレーズだけでも決めておくと安心です。深呼吸をして、ゆっくり話すことを意識してみてください。
まとめ|やさしい言葉で気持ちを届けよう

贈り物のときの謙譲語は、難しそうに見えて実は「相手を大切に思う気持ち」を言葉にするだけです。
最初は完璧でなくても大丈夫です。少しずつ使い慣れていけば、自然と身についていきます。大切なのは「間違えないこと」よりも「心を込めて伝えること」です。
言葉の正しさだけにとらわれず、やさしい気持ちを大切にしながら表現していきましょう。あなたの思いやりのある言葉が、贈り物と一緒にきっと相手の心に届きますように。

